- はじめに -
今年ホットエントリに7回も載ったし調子に乗ってこのツイートについて真面目に考えたけど無理だったという話
妻が半分真顔で「ブログで自分の小遣い分稼げない?」と言ってきてブロガーに転職するところだった
— ばんくし (@vaaaaanquish) 2017年10月25日
ブログで儲けている人はちゃんと考えながらやっているから儲けているんだなって。
- 環境 -
2017年、このブログと技術ブログ合わせて、7回はてブホットエントリに乗った。
- 1月 田舎つらすぎるエンジニア - Adventure
- 2月 「JavaScript」を「ジャバスク」と略す人達 - Adventure
- 3月 DCGANで名刺のデザインを試みた - Stimulator
- 6月 PythonでWebスクレイピングする時の知見をまとめておく - Stimulator
- 9月 転職しました - Adventure
- 9月 結婚しました - Adventure
- 10月 「仕事ではじめる機械学習」を読んだので作者に媚を売る - Stimulator
中でもWebスクレイピングに関する記事は、Pythonというプログラミング言語に関するはてなブログで書かれた記事の中で、歴代はてブ数1位である。
その間もコツコツ備忘録も兼ねた技術記事を書いていた。
- いくら稼いだか -
両者ブログにはGoogle AdSenseによる配信広告とAmazon広告が所々に貼ってある。
後者のAmazon広告というのは、他のブログで本紹介とかオススメ映画まとめとか「今年買って良かった〜」とかやられているアレで、ブログ読者がブログ内からクリックしAmazonで購入してくれたといった場合に紹介料が発生するというやつ。
こちらは基本的に本を読んでも相当良い所や思う所があった場合にしかブログには載せないし、目新しい物を買うほどの物欲もないし、何なら結婚してからお小遣い制を受け入れているのでガジェットを買うわけでもないので、紹介数も少なく年間収入は2000円に満たない。
実質登録しているだけの状態である。
対して前者のGoogle AdSenseは、広告のクリックによって収入が発生する。
2017年、7回のホットエントリを重ねて、年間で稼いだ額は驚きの2万4000円である。
Amazonと合わせると合計25,000円ブログから年収がある訳だが、はてなブログProの利用料が年間8,434円であり、実質的な収入は17,000円。
Google AdSenseが8000円を超えないと現金化できない事を考えると、ホットエントリを毎月書いて年2回ボーナス8000円が貰えるという感じである。
月で言うなら1400円、日で言うなら50円程だ。
今の運用を続けても広告収益では、毎日缶コーヒーすら買えないという現状がある。
また、技術ブログのネタになるサーバの運用やクラウドサービスの利用、ソフトウェアの購入を考えると更に低い。
偶然広告ボーナスが入った時に妻に「小遣いくらい稼げない?」と言われただけで、現実は甘くなかったのだ。
ブログいくら書いても毎日缶コーヒーすら買える気がしないけど、転職記事がホットエントリになった日は雑誌が買えるくらいになったので妻的にはイケるらしい。
— ばんくし (@vaaaaanquish) 2017年10月25日
- ビュー数に比べて収益がやけに少ない -
「いやでも、これだけビュー数あればもうちょい頑張れば稼げるだろ」と思っていた時期があった。
広告の位置を工夫してみたりした時間もあった。
とやかくしながらも、根本的に原因を調べる気がないまま適当にやっていた。
そこで今回は、ちょっとだけ真面目に理由だけ考えて書くことにした。
定期的に書かない
そもそも定期的に書かないのが1つ重要な問題である。
「転職しました」エントリの次が「結婚しました」エントリであるという所を見るに、明らかに人生の転機くらいしかブログ記事を書いていない稼ぐ気のないダメなブログである。
このままでは今後「子供ができました」「定年退職しました」「死にました」の3本でお送りする事になる。
圧倒的な広告非表示率
広告というのは、人類が生み出した業の1つである。
かつて人類が口コミによって噂を広げる形で様々な商品や店舗の人気不人気をコントロールしてきた。
そんな中で1800年頃イギリスで新聞のスペース購入による広告業が始まった。
その後もアメリカの「広告代理店」のスタートや、日本の「引札」の広まりから、インターネットと形を変化させて来たが、根本的には古代エジプト人が王や神の話をパピルスに絵や文字で描き広めた時からの変化はない。
知ってもらうために発信され、時に金銭が発生するだけだ。
人類が編み出した広告という業に対して、Adblockという世紀の大発明がある。
Adblockは、インターネットブラウザと呼ばれるGUIアプリケーションに対し、アプリケーション内に表示される広告のみ非表示にするためのツールである。
この世紀の大発明については、様々な意見や歴史的経緯があるが、ここでは記述しないものとする。
広告がメインのコンテンツより巨大で誇大になった現代において、Adblockは有益なツールの1つである。
古代エジプト人も、神話のパピルスを読もうと開いたら知らないオッサンの自慢話がつらつら書かれていたという日には、持っている葦のペンをナイル川に投げ捨てている所だろう。
もちろん私も利用しており、気に入っているWebサービスやブログ以外では基本的に広告は表示されないよう設定している。
類は友を呼ぶ、とは上手く言ったもので、自ずと私の周り、及びインターネットにはAdblockを導入している人類が多く、仮にどれだけブログを書いたとしても広告がそもそも表示されないのだと思われる。
実際に広告表示回数はクリック数はかなり低い。
アクセスの大半がTwitterやSmartNews
今年は何故かTwitterのフォロワーが1万人を超えた。
ありがたい話である。
そのおかげかブログのアクセスの多くがTwitterを経由したものである。
実際にスマートフォンのTwitterアプリでブログのリンクをクリックしてみると分かるが、Twitterアプリ内のブラウザが自然に開き、そのブラウザ内では広告は表示されない(設定やバージョンに依るが)。
また、ホットエントリとなった場合はSmartNews等のニュースまとめ系のアプリケーションに表示されるようになるが、これらもまた文字だけロードする機能を備えていたり、アプリ内に実装された独自ブラウザで閲覧するため広告は表示されない。
実際に、ホットエントリになった場合はSmartNewsからのアクセスが50%程に上昇するが、その際表示される広告は全てSmartNews社のものであり私にインセンティブが入る事はない。
TwitterもSmartNewsも素晴らしいサービスであり、儲けて長く事業継続して欲しいと切に思う。
できれば課金させて欲しいと思う程である。
しかし、ブログの収益という観点だけ見ると私の小遣いを阻害する形になっている事が言える。
- これからどうするか -
「じゃあブログで稼いでいる人はどうやってんの?」となる訳だが、答えは一重にGoogle検索でアクセスを増やすためにSEO対策をしている訳だ。
コツコツGoogle Analyticsを見ながらSEOについて考え、SEO対策になる記事を書き、話題性とアクセスを稼ぎながらGoogle検索から流入してくる広告をブロックしていない層を狙った記事を書いていけば、確かに夢の不労所得生活も夢ではない気がする。
しかし、個人的にまずそこまでやる気がしない。
Googleの検索アルゴリズムでわちゃくちゃ言うくらいなら、検索アルゴリズムの論文を読んでいた方がマシだとさえ思えてしまい、本当にどうしようもない。
加えて商品紹介も性格的に、1回見ただけ、目を通しただけの映画や本を「Amazonオススメの映画10選」とかやるのも出来そうにない。
それはオススメではない。
技術的、専門的な知識があっても「データサイエンティストを目指す人工知能初級者向け本まとめ」とかも書けそうにない。
というか言ってしまえば、技術書というのは大半がしょうもない内容かリファレンスの写しなので、分野権威であり一読しておくべきといった本か、その書籍でしか得られない情報があるという場合以外は、Qiitaやその辺のブログでも見といた方が幾分かマシだとさえ思う。
QiitaはAdSense貼ったり自社を宣伝するのは規約違反なので、良い人類の記事を選んで読めば健全に技術的な成長が出来ると思うし、ブログ記事やQAサイトには経験談が多く知見が深まるだろう。
どんな学問でもそうだが、生存バイアスから、初学者向けでかつオススメまでできる書籍を初心者から離れた人間が選ぶというのは困難であるという面もある。
技術ブログの方では、自分が新しい分野を学んだ際に「関連技術書を何冊か読んだけど、これとこれはクソだったので買わなくて良いです」等と書く事があるが、こんな紹介で売れる訳がなく収益には全く繋がらないのでどうしようもない。
しかし変わってブログ広告というのは、GoogleやAmazon以外の楽天や、A8.netなるアフィリエイト手法もある。
「化粧品試してみました〜」とか「○○ってお店行ってみました!」とかそういう経験に基づく記事を書くやつだ。
これならあるいは物欲の少ない私でも、「妻と体験して感想を書ける」という唯一の可能性がある。
少なからずあるはずの拡散力を活かしながら、妻との時間も増やせて小遣いも稼げる唯一の道だと思われる。
未婚のエンジニアや学生がフォロワー、読者に多いため、全く賛同を得られない可能性の方が高いという難点を除けば、自分達の経験を元に記事が書けるかも知れない(難点が難点過ぎるという問題はあるが)。
世の中には子供の動画をYouTubeに乗せて養育費を稼ぐ親も居る時代だ。
子育てブログなんか探せば本当無限に出てくるし、最近は(様々な意見があったが)クラウドファンディングで生活のための金を集める人類も居る。
夫婦の時間を少し使って、多くの中の1つになり流れに身を任せることで、私の小遣いくらいなら稼げるようになるだろう。
一石二鳥。これしかない。
そう、古代エジプトも見出せなかった希望の光、それは夫婦ブログだったのだ。
- おわりに -
妻に「妻もブログ書くとかどう?」と聞いたところ「ブログは無いわ…」と言われた。
コツコツ書いたり、変に私色々やってます感を見繕ったりするのが無理との事。
流石私の妻になる人の性格だと思った。
まさに今ブログで儲けるのは無理そうなので、これからは真面目に仕事して、傍ら備忘録としてブログも続けられれば良いなと思った次第。
A8とか登録はしてみたけど、あまりにやるせないので、広告の無いブログにするとかそういうのを検討中である(はてなブログPro代くらいは欲しいが)。
最後、御察しの通りこの記事も惚気話でしかないのでした。
妻が小遣い制度とか丁寧にやり繰りしてくれているので貯金出来ているしめっちゃありがたいけど、やり繰りをしなくても良いくらい給与をくれたらなあ弊社さん。
おわり。